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うつだろうが風邪だろうが『疾病利得』があるなら治りにくい(1)

うつ病だから自分には特別待遇をしていいんだよね?ゆっくりしてもいいよね?

はい。

たしかにその通りです。うつのときは自分を特別待遇していいのです。

先生

頑張って、無理をして、負荷をかけすぎてうつになったんだ!だからうつのときくらい、自分を特別待遇していいんだよ!でも、気を付けるべきなのは『疾病利得』!
更に詳しく知りたい人は、以下の記事を見るっす!

ハニワくん

育児と教育は違う

うつ病で罪悪感を覚える必要はない』からと言って、逆に開き直ってもいけない。『疾病利得(しっぺいりとく)』とは、自分が病気であることで甘えていられる、病気でいるほうが楽だ、と考える人間の心理である。これが人間の心にあると、病気が治りにくくなる。

 

 

このページで書くのは私の話だが、私も風邪をひいた時、完全にこの疾病利得に支配されている人間だった。つまり、『甘えてもいいのだ』と考えてしまっていたのだ。

 

それは大きな部分で、まずは親の影響だ。親のせいになどするつもりはないが、親が、私が風邪をひいた時に、決まって『卵がゆ』を作ったり、『プリン』を買ってきてくれたりした。その時の特別待遇の感覚が忘れられずに、つい、甘えてしまっていたのだ。

 

 

自分の中でも、稀にしかないそういう状態で甘えるぐらいならいいはずだ、という考え方が根付いていた。だから私は体調を崩したらすぐに弱気になり、寝込んで、人に助けてもらうことを考えるような人間になった。

 

先生

子供の頃、風邪をひくと母親の態度が急に変化したのを覚えているけど、もしかしたらそれで『風邪をひく=特別待遇をされていい』という発想が植えついてしまって、逆に病弱になってしまったんだね!母親は素晴らしい育児をしてくれたけど、『教育』となると、失敗したかな!
母親のせいっすね!

ハニワくん

先生

いいや、当然僕の責任だよ!ここで母親のせいにする人は、ちょっとまずいよね!僕はただ真実を話しているだけなんだ!
この章のまとめ
  • 疾病利得(しっぺいりとく)』とは、自分が病気であることで甘えていられる、病気でいるほうが楽だ、と考える人間の心理。

甘えたマザコン馬鹿

ある時、20歳前後ほどだっただろうか。女性と半同棲的な生活をしていた。激しい運動をしていたこともあり、私は風邪を引いた。確かに最初は彼女として助けてくれた。心配してくれて、世話をしてくれた。

 

彼女にとっても、母性本能をくすぐる行動になるのか、別につまらなさそうにはやっていなかった。そういうことも私の疾病利得を助長させた原因になった。

 

 

しかし、それから1ヶ月も経たないうちに、私はまた体調を崩した。それは、嘘をついているつもりではなかった。本当にあの頃の私はすぐに体調を崩しやすかった。今でも季節の変わり目には温度調節が難しく、体調を崩すことがある。

 

あの頃はもっとそういうことに対する知識もなく、また、疾病利得の発想が根付いていることから、彼女に甘えればいい、という考え方が安易に浮上するような人間だった。

 

だが、年上だった彼女は、少し軽蔑したような口調で、こう言ったのだ。

 

そんなに簡単に、風邪は引かないでしょ?

 

 

THE・恥とはあのことだった。

 

先生

僕(著者)はなにかと両親ともめてきたからね!だから、それなのに根底にマザコン的な要素があるとわかったとき、とてつもない衝撃が走ったね!当然、自己嫌悪の方向でね!
先生はストイックっすからね!

ハニワくん

『思考は現実化する』

私が今どういう精神状態にあるか、ハッと目覚めた瞬間だった。全身から脂汗が出るような感覚があり、プライドというプライドが全て叩き折られた。

 

つまり、私が普段振る舞っている『男らしい人間像』が音を立てて崩れたばかりか、その一瞬で私は、『疾病利得』という言葉こそわからないが、それに似た『甘え』が全身に沁みついていることを悟り、その刹那、その甘えの根幹にあるのが『母親の愛情』であることを知ると、私の脳裏によぎったのは『マザコン』という、私が装う『男らしい人間』に、最もふさわしくない感情の在り方だったのだ。

 

 

私は10年以上経った今でもそのことを鮮明に覚えている。私は感謝しているのだ。私に恥をかかせて思い知らせてくれた当時の彼女に。

 

私はそれ以来、体調を崩しても安易に人に助けを求めないようになった。その彼女と付き合っている間にも崩すことはあったが、私は何事も無いように振る舞い、いわゆる『無理をする』態度を取ってみせ、意地を貫いた。すると彼女は、

 

私がああ言ったから無理してるの?

 

と今度は心配そうに言ったが、私は

 

いや違うよ。マジで大丈夫なんだよ。

 

と言い、意地でも自分の体調が不調であることを認めなかった。これは、『自分をうつと認めないことは、うつ病である証拠だ』に書いたような、現実逃避的な『病気を認めない』ということではなく、病気である、不調であることはわかっているが、(だからどうしたんだよ)という気概でもって、それを乗り越えてみせる、という意志の強さが備わった、ということを言いたいのである。

 

 

先生

僕はそれ以来、無理をしてでも『風邪は引いてない』っていう風に振る舞うようになったんだけど、そしたら徐々にその思考が現実化してきて、本当に風邪をひきにくい体質になったんだ!自分にとっては興味深い現象だったね!
『思考は現実化する』っていう本があるくらいっすからね!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 思考は現実化する。

病は気から。それは本当のことだ

それから私は『疾病利得』という言葉があることを知った。なるほど、私は知らぬ間に、親から受けた愛情の影響から、疾病利得の心理が根付いてしまっていたようだ。

 

しかし、それを『もっと男らしくいてほしい』と願う当時の彼女に、戒められた。そして気づいたのだ。自分がやっていることがどんなに女々しいことで、女からすれば『マザコン』にも似た情けなさがそこにあるかということが。

 

私はそのおかげか、それから風邪をひくことは激減していった。これは本当のことで、私はしょっちゅう、風邪薬を飲んでいたのだ。事実として体調の不良を感じていた。だから、一週間に一度は薬を飲んでいた。

 

しかし、疾病利得にも似た甘えた考え方を断固とした意志で叩き割ろうと覚悟したその時から、私は当然薬にも頼らないようになり、安易に甘えた考え方に流されないようになった。

 

病は気から。それは本当のことだと悟ったのだ。

 

先生

病は気からだよ!これは本当のことだったんだ!それを疑う人は疑っていいけど、本当のことだから疑う時間はもったいないなあ!
下記のリンク先を見て、更にその信憑性を確認するっす!

ハニワくん