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赤ちゃんの抜け毛の原因は?考えられる脱毛症の種類と予防と対策

赤ちゃんの抜け毛の原因は?

赤ちゃんにみられる抜け毛というのは、往々にして先天性の脱毛症です。

 

  • 先天性無毛症・先天性欠乏症
  • 先天性皮膚欠損症
  • 先天正三角形脱毛
  • 脂腺母斑上の脱毛
  • 抜毛症

 

また、

 

  • 新生児生理的脱毛
  • 乳児期後頭部脱毛
  • 頭の脂濡性湿疹に伴う抜け毛

 

という脱毛症状もあります。一つ一つ見ていきましょう。

先生

赤ちゃんの抜け毛や薄毛は深刻なものもあるからね!先天性だった場合、とても心配だよね!詳しく解説するね!
先生に任せれば大丈夫っす!

ハニワくん

赤ちゃんの抜け毛~先天性の脱毛症~

 

赤ちゃんにみられる抜け毛というのは、往々にして先天性の脱毛症ですね。詳細はすべて下記の記事に書きました。

 

 

  • 先天性無毛症・先天性欠乏症
  • 先天性皮膚欠損症
  • 先天正三角形脱毛
  • 脂腺母斑上の脱毛
  • 抜毛症

 

記事ではこれらの詳細について書いていますので、併せてご確認ください。また、

 

  • 新生児生理的脱毛
  • 乳児期後頭部脱毛
  • 頭の脂濡性湿疹に伴う抜け毛

 

という脱毛症状もあります。

 

新生児生理的脱毛

 

新生児生理的脱毛は、髪が生え変わるために一時的に起こる脱毛です。AGA(男性型脱毛症)同様、前頭部や頭頂部に表れやすく、生え変わりに際して髪が一斉に休止期に入るために起こります。下記の記事に書いたように、髪の毛にはヘアサイクルというものがあります。

 

 

  • STEP.1
    成長期
    約2~7年
  • STEP.2
    退行期
     約1~2週間
  • STEP.3
    休止期
    約3~4か月

 

ですね。休止期に入ると髪の毛の寿命が終わった、というイメージですから、薄毛状態になってしまいます。しかしこの新生児生理的脱毛は、生後3カ月頃から抜け始め、6カ月になる頃には落ち着くので、一時的なものです。深刻なものではないので、過度に心配する必要はありません。

 

乳児期後頭部脱毛

乳児期後頭部脱毛も同じように一時的です。赤ちゃんは寝返りやお座りができるまでの間、いつも寝転んで、後頭部に一定の圧力をかけ続けています。その圧力の摩擦によって後頭部の髪の毛が抜けてしまうことがありますが、これも成長とともに解決していく問題ですので、過度に心配する必要はありません。

 

  • STEP.1
    寝返りやお座りができない
     
  • STEP.2
    寝転んでいて後頭部に常に圧力がかかる
     
  • STEP.3
    その圧力の摩擦によって後頭部の髪の毛が抜けてしまう
    乳児期後頭部脱毛

頭の脂濡性湿疹に伴う抜け毛

頭の脂濡性湿疹に伴う抜け毛ですが、下記の記事に書いたように、脂漏性皮膚炎と脂漏性脱毛症というものがあります。

 

 

脂漏性(しろうせい)脱毛症
皮脂が過剰分泌し、こびりついたフケやホコリに細菌が繁殖し、頭皮が炎症してしまう脱毛症

 

赤ちゃんは新陳代謝が活発で、生まれてすぐは母親の女性ホルモンの影響が残り、皮脂が過剰に分泌されるため、脂漏性湿疹の原因となり、それが頭皮に出来ると、かさぶたと同時に髪の毛が抜け落ちることがあります。

 

しかしこれも『生まれてすぐは』と言っているように、一時的なものである場合がほとんどです。慎重に傾向を見ていけば、過度に心配する必要はないでしょう。

 

  • STEP.1
    生まれてすぐの子供は母親の女性ホルモンの影響が残る
     
  • STEP.2
    皮脂の分泌が過剰になる
     
  • STEP.3
    脂漏性湿疹の原因となる
     
  • STEP.4
    頭皮に出来ると、かさぶたと同時に髪の毛が抜け落ちる
    頭の脂濡性湿疹に伴う抜け毛

 

先生

このあたりの薄毛、脱毛症は先天性と違って一時的なものだから安心だね!比較的安心して傾向を見守って行けるはずだよ!
ふむ!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 新生児生理的脱毛は、髪が生え変わるために一時的に起こる脱毛。
  • 乳児期後頭部脱毛も同じように一時的。
  • 頭の脂濡性湿疹に伴う抜け毛も一時的なものである場合がほとんど。

非症候性先天性毛髪疾患や病侯性先天性毛髪疾患は重い脱毛症

しかし先ほど挙げた先天性の脱毛症に加え、

 

  • 非症候性先天性毛髪疾患
  • 病侯性先天性毛髪疾患

 

ともなるとかなり慎重な対応が必要になります。

 

『ここまでわかる,ここまでできる! こどもとおとなの脱毛症診療 (MB Derma(デルマ))』にはこうあります。

日本人における先天性毛髪疾患

 

先天性毛髪疾患は、生まれつき毛髪に何らかの症状を呈する疾患の総称であり、実際は100種類以上の異なる疾患で構成される。それらは、主に毛髪症状のみを呈する非症候性の群と、さまざまな毛髪外症状を示す症候性の群に大別される。以下で、日本人における各疾患群の特徴・傾向を解説する。

 

1.非症候性先天性毛髪疾患

 

日本人では、常染色体劣性遺伝形式を示す縮毛症・欠乏症(以下、ARWH/H)の患者がすべての先天性毛髪疾患のなかでも最も多く存在する。ARWH/Hは、生下時より頭髪が過度に縮れていることに加え、頭髪の成長が数㎝で止まってしまうことが最大の特徴である。

 

欠乏症の程度には個人差があるが、特に小児期では頭髪数が少ないことよりも頭髪径が細いために頭皮が見えやすくなっている症例が多い。

 

まあ、この後も専門的な難しい言葉がずらずらと並ぶのですが、簡単に言うと遺伝子的なレベルで、こうして先天性毛髪疾患に罹ってしまうということがあるんですね。

 

2.病侯性先天性毛髪疾患

 

病侯性先天性毛髪疾患の日本人における疫学データは存在しない。しかしながら、筆者の経験では tricho-rhino-phalangeal 症候群(以下、TRPS)の患者が本邦にはかなり存在すると思われる。TRPSは、欠乏症、西洋梨状の鼻および手足の指の形成異常を三徴候とする疾患である。常染色体優性遺伝形式を示し、TRPS1遺伝子の変異で発症することが知られている。

 

またこの後もずらずらと専門的な難しい言葉がずらずらと並ぶのですが、簡単に言うとこの病侯性先天性毛髪疾患も、先天性毛髪疾患と同じく遺伝子的なレベルが原因で罹ってしまうということがあるんですね。

 

こういった先天性の症状は、対象が赤ちゃんが故、とてもセンシティブなことであり、慎重な対応が求められます。AGA(男性型脱毛症)が深刻ではないということではありませんが、少し重みが違ってきますよね。より細かい詳細は、ネットの情報ではなく、病院にてしっかりと専門医から聞くことが大切です。

 

 

先生

これらの脱毛症にかかった場合は、必ずお医者さんの指示に従うようにしよう!
しよう!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 非症候性先天性毛髪疾患や病侯性先天性毛髪疾患は重い脱毛症。

遺伝子検査の流れ~先天性毛髪疾患の診察の具体例~

遺伝子検査の流れ

 

家族歴、毛髪症状、毛髪外症状を総合して臨床診断を決定した後に、患者側の希望があれば遺伝子検査を行う。ただし、遺伝子検査を施工可能なのは大学病院などの研究機関の一部に限られているのが現状である。したがって、開業医や一般病院で先天性毛髪疾患の患者に遭遇し、遺伝性検査が必要な場合には、最寄で検査可能な病院に紹介する。もしくは、筆者に直接ご連絡いただくという選択肢もある。

 

この本は医師向けに書かれている専門誌なので表現が専門的で、『先天性毛髪疾患の患者に遭遇し、遺伝性検査が必要な場合には、最寄で検査可能な病院に紹介する』と書いてあります。医者からすれば、『患者に遭遇する』ということになりますからね。

 

医者同士でも取り扱える人が少ないというこの病気ですから、むやみやたらにネットで専門家ではない私が余計なことを書いてはいけません。何度も言うように、詳しくはこちらの本を直接購入してもらうか、専門医に聞いて、ちゃんとした検査をしてもらうのがいいでしょう。

 

先天性毛髪疾患の診察の具体例

 

以下に、筆者自身が経験した先天性毛髪疾患の症例を2例提示する。

 

病例1:2歳、女児

家族歴:両親に毛髪症状なし

現病歴:生下時より頭髪が縮れ伸びにくいことを主訴に近医皮膚科を受診し、同院からの紹介で新潟大学歯学総合病院皮膚科を受診した。

 

現症:東部全体に細く縮れた毛髪が認められる。長さは最長で3㎝程度。易脱毛や脆弱毛は認められない。眉毛・睫毛は正常。顔貌、歯牙、爪などに異常所見なし

 

臨床診断:先天性縮毛症・欠乏症

遺伝子検査:患児および患児の両親の末梢血DNAを用いてLIPH遺伝子を解析した。その結果、患児のLIPHに差異、c,736T>A(p.Cys246Ser)がホモ接合型で固定された。また、患児の両親はともに同変異をヘテロ接合型で有する保因者だった。

 

結果説明:以下の項目を説明した。

・今回同定されたLIPH遺伝子の変異は本邦における多数の先天性縮毛症・欠乏症の患者にも過去に同定されており、日本人に高頻度で存在する創始者変異(先祖を共通とする変異)である。両親はともに同変異をヘテロで有する保因者であり、患児には両親から変異が受け継がれたために発症したと考えられる。

 

(中略)

 

遺伝子検査後のフォロー:検査後は、毎年1回のペースで再来してもらい経過観察を行っている。小学生になってから、1%ミノキシジルの外用を開始する予定である。

 

分かる人にはこれで分かると思いますが、分からない人には何のことかさっぱりわかりませんよね。しかし何度も言うように赤ちゃんの病気、先天性の病気というものはきちんと専門医の意見を直接聞き、正確な知識を頭に入れる必要があります。

 

私は医者ではないので書けるのはこれが限界ですが、専門書を見て思うのは、とにかく慎重に扱うべきだということです。しかし注目したいのは、『小学生になってから、1%ミノキシジルの外用を開始する』ということですね。本には、

 

現時点では、本症に対して著効する治療法は存在しないが、ミノキシジル外用がある程度効果を発揮したという報告がある。

 

と記載がありますが、これらの脱毛症に対しての確実な治療法はないにしても、AGAと同じようにミノキシジルが有効であるということは、注目に値します。

 

先生

ミノキシジルはやっぱりどんな薄毛にも有効なんだね!女性にも使える薬だしね!
うーむ、なるほど!

ハニワくん

この章のまとめ
  • 遺伝子検査の流れと先天性毛髪疾患の診察の具体例を確認する。

フィナステリド、ミノキシジル、デュタステリド

『AGA(男性型脱毛症)』の原因は『DHT(ジヒドロテストステロン)』です。男性ホルモン(テストステロン)には、体毛やひげなどに代表されるように、毛を生やす、という作用がありますが、前頭部と頭頂部の毛乳頭に多くある特殊な酵素(Ⅱ型5α-還元酵素)と結びつくと、ジヒドロテストステロン(DHT)という脱毛を促進する物質がつくられるわけです。(ちなみに女性の場合は、アンドロステンジオンという物質からもDHTが生じます。)

 

 

薄毛

 

この前頭部と頭頂部の毛乳頭に多くある特殊な酵素(Ⅱ型5α-還元酵素)ですが、『ある対策』によって、この酵素の動きをある程度阻害することが可能です。それが、

 

  • フィナステリド
  • ミノキシジル
  • デュタステリド

 

という成分が含まれた薬の使用ですね。日本でそれが含まれた製品は、

 

  • プロペシア
  • リアップ(ロゲイン)
  • ザガーロ

 

ということになります。

 

 

男性型脱毛症の治療薬(育毛剤)として米国皮膚科学会や国際毛髪外科学会が効果を認め、薄毛治療の診察ガイドラインで強く勧めている塗る育毛剤はこの『ミノキシジル』だけです。日本の製品名は『ロゲイン』と『リアップ』ですね。

 

フィナステリドが含まれた『プロペシア』は、米国皮膚科学会の男性型脱毛症診療ガイドラインや国際毛髪外科学会の指針では『ミノキシジル』と共に強く推奨されており、アメリカ食品医薬品局(FDA)も内服して薄毛を改善する薬として唯一有効性を認めている薬です。

 

また、デュタステリドが含まれた『ザガーロ』は、2015年9月に厚生労働省に認可されたばかりの新薬です。しかし、その効果は抜群で、Ⅰ型の5α還元酵素にはフィナステリドの100倍の抑制効果、Ⅱ型には3倍の抑制効果があり、副作用も少なく、安全性が高いと考えられています。

 

フィナステリド
  • Ⅱ型の5a-リダクターゼに有効
ディタステリド
  • Ⅰ型、Ⅱ型の5a-リダクターゼ両方に有効

 

これらは全て『診療ガイドライン』で最高評価の『A』がついている治療薬です。(男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版))

 

ちなみに、診療ガイドラインとは、10人の専門医が考え得るさまざまな治療法について、国内外の論文から科学的根拠の有無を確認し、推奨度を5段階に分類した評価が見れるものです。

 

 

  • A=強く勧められる
  • B=勧められる
  • C1=考慮してもよいが、十分な根拠がない
  • C2=根拠がないので勧められない
  • D=行わないよう勧められる

 

こう考えると、これら3つの薬がなかなか頼もしい薬に見えてきますね。

 

薄毛

 

先生

デュタステリドはフィナステリドの強化版だからね!いずれミノキシジルの強化版が出ることも夢ではないよ!
たしかに!

ハニワくん

この章のまとめ
  • フィナステリド、ミノキシジル、デュタステリドという公式に認められた育毛剤がある。