ココロ

うつだろうが風邪だろうが『疾病利得』があるなら治りにくい(2)

質問

うつ病だから自分には特別待遇をしていいんだよね?手を抜いてもいいよね?

答え

はい。たしかにその通りです。うつのときは自分を特別待遇していいのです。

 

しかし、一つ注意することがあります。それは、『疾病利得』という事実についてです。

 

こんにちは。ものしりニワトリです。この記事に書かれた情報を、補足したり解説するナビゲーターだよ!

ニワトリ

『手を抜く』という表現は、かなり微妙な表現だね!例えるなら、『気楽にやる』のと『適当にやる』の意味が少し違うように、もしかしたら『手を抜く』ということは、うつの人でもあまりよくないかも!一緒に考えていこう!

ぴよぴよ(親分に任せれば大丈夫っす)!

 

 

病人扱いするか健常者扱いするか

うつだろうが風邪だろうが『疾病利得』があるなら治りにくい(1)』と併せて考えていきたい。『疾病利得(しっぺいりとく)』とは、自分が病気であることで甘えていられる、病気でいるほうが楽だ、と考える人間の心理である。これが人間の心にあると、病気が治りにくくなる。

 

うつ病治療

記事では私のことを書いたが、今回書くのは部下の話だ。この部下も疾病利得がひどかった。入社して8年が経ち、少しはまともになったが、それはこの『本気で怒ると鬼でもたじろぎ、かける愛情は神のごとく』という発想をする私の指導があったからこそだ。

 

ここの文章では伝わらないだろう。簡単に話すと、彼は吃音症であり、それを私は最初知らなくて、2年間は厳しい指導をしなかった。だが、遅刻や寝坊、嘘や捏造などの愚かな態度のツケが溜まっていき、ついには2年後、30分間黙り込むという時空の歪む行動を取ってみせたとき、私は彼をひっぱたいたのだ。

 

彼はその後、『吐きそう』なそぶりをしてみせ、説教を終わらせようと画策した。だが、『いいよ、吐いても』と言うと、(しめしめ)と思ったのか、トイレに逃げ込もうとした。だが私が、

『何やってんだよ。そこで吐けよ。当然、全て拭けよ』

 

と言って圧をかけると、別に彼は吐くことはなかった。

 

うつ病治療

ニワトリ

僕(著者)の会社に入社した最初の部下が、吃音症を含めた精神病を患っているなんて、想像もしてなかったからね!23歳で起業するような野心的な人間に、精神病患者の世話をしなければならない覚悟は固まっているはずもなかったね!

ぴよぴよ(しかも最初は、彼を病気だと認知していなかったんすもんね)!

まさか部下に精神病患者がいるなんて思わなかったんだ!小学生から知っていた中だったからね!

 

 

この章のまとめ
  • 疾病利得(しっぺいりとく)』とは、自分が病気であることで甘えていられる、病気でいるほうが楽だ、と考える人間の心理。

 

 

吃音症という病気の発覚

そんなことは日常茶飯事だった。彼は、私が電話をしたとき、その電話先でも黙り込む始末で、これは目の前で黙られるよりよっぽど印象が悪い。(わざとやってるんじゃないか)と思うほど、何を言っても黙り込むのである。

 

仕事中だ。仕事の話をしている。決着をつけないと永久に前に進めない。だが、『もういいよ!』と言って電話を切れば、あるいは向うの思い通りの展開になるのかもしれないと思うと、それは私のプライドが許さない。

 

私自身、この程度のことで根を上げるようなやわな生き方をしてきていない。従って、彼が取る行動は『北風と太陽』だ。

『お前、相手が誰だかわかってんだろうな。』

 

うつ病治療

そうして彼が黙り込み、私がそれにとことん対抗し、無駄に時間が流れていくということが日常的にあった。

 

当然、吃音症だと知らないときは、彼を半殺しにしてやろうと思って感情が逆撫でされた。しかし、その様な言動がピタリ当てはまる病気として『吃音症』というものがあることを知り、『保険が効く立派な病気です』という言葉を見ると、私はある意味肩の荷が下り、その異常性につじつまが合ったことに安堵していた。

 

うつ病治療

ニワトリ

病気だと知るまでは、単なる性根の腐った馬鹿だと思っていたよ!事実、不良交友としてつながっていた人間関係だったから、単なる怠惰が原因であり、自分と向き合って克己心を持てばそれで終わりだと思っていた!だからスパルタ教育以外にないと思っていたね1

ぴよぴよ(それが、病気だと発覚したっすね)!

 

 

この章のまとめ
  • 吃音症という病気は、『黙り込む』のが症状。

 

 

病気を言い訳に正当化する

しかし、それからだ。部下の『疾病利得』の心理が表面化しだしたのは。彼は、『ADHD(注意欠如多動性障害)』や『LD(学習障害)』といった症状も併せてもっていたこともあり、

『お前はまず病気だということを理解する必要があるんだよ。異常なんだお前は。それを認めるところから全てが始まるんだ。』

 

と言うと、実は彼の方こそ、肩の荷が下りたような、楽になったような態度をとってみせた。つまり、(俺は病気なんだ。病気だからやれなくて当然なんだ!)という考え方が芽生えてしまったのである。

 

そこからの時間、実に5年だ。丸5年間は、彼はほぼ『時間をどぶに捨てた』と言っていいだろう。もちろん後で振り返ればその時代も糧になることはあるが、現在進行形で疾病利得の余韻が見られる彼を知る私からすれば、そう言わざるを得ない、あまりにも愚かな時間が過ぎていった。

 

うつ病治療

そしてその5年の無駄な時間を過ごしたという圧倒的な事実が、彼を(このまま一生前に進まないと本当にやばいかもしれない)という気持ちにさせ、彼は少しだけ前進したのである。

 

その中で、最も大きな変化だと言えるのが、この『疾病利得への直視』なのである。

 

ニワトリ

彼は、現時点で入社して10年経ったわけだけど、当時は疾病利得を主張しようとしていたと、自分で書く内省ブログにつづっているよ!自分と向き合う内省ブログをやれることができるのも、成長した証拠だね!それまでは、やれと言ってもやれなかった。

ぴよぴよ(随分長い間、現実逃避し続けたっすね)!

『どちらにせよやることになるから、やらない時間が全て無駄になるぞ』って言ってきたけどね!こうして結局やることになったんだ!

 

『シード権』を得ようとする愚か者

疾病利得。こうした言葉を知り、こうした発想が骨の髄にまで染みついていることを知った。自分が被害者であり、その権利を主張していいんだ、という甘えた考え方がある以上は、自分を変えようとすることはあり得なく、そしてこの5年のような停滞した時間を過ごしてしまうことになる。

 

うつ病治療

『停滞』で済めばいい。だが、借金、親の健康、会社の立場、仕事の信頼など、様々な問題が、その5年のうちで『停滞』ではなく、『後退』してしまっていて、気づいたら彼にのしかかっている負担は、あまりにも大きなものになった。

 

しかし、その大きなもののおかげで、彼が前に進もうという気持ちになったことが紛れもない事実なのだ。

 

疾病利得が表面化された、と言ったが、実は彼は最初から疾病利得に支配されていた。彼の兄が、幼少の頃に事故で死んでいるのだ。以来、彼の一家は事実として『被害者』になった。そして、彼も被害者を演じるようになり、何かがあればすぐにそれを表面化させ、周囲に同情させて『シード権』を得ようとするような愚か者になった。

 

うつ病治療

だが、そこは『鬼もたじろぐ』私だ。彼がある日、

『僕の母親はカレーは一生作りませんよ?なんせ、カレーを料理中に事故で死んだんですからね。』

 

と言って、私の顔をじろっと見て、さも(ほら、同情しろよ!)という行動を取った時、私は『当然』、こう言い放った。

 

 

ニワトリ

彼の疾病利得への依存性は異常だったからね!『自分は病気だし、兄も事故で死んだし、母親はカレーを一生作らない。そんな不遇の僕を、一体全体、どこのどいつが責められるって言うんだい?さあ、お前も慰めろ、同情しろよ!今までの奴のようになあ!』っていう声が聞こえたね!

ぴよぴよ(親分を怒らしたっすね…|д゚))!

 

被害者ヅラをする部下への説教

『うるせんだよ馬鹿が!そんなもん知らねえんだよ!何がカレーだこの野郎。だったらシチュー作ってたらシチューを作らねえのか?カレーのせいで死んだんじゃねえだろ。被害者ぶりやがって。それでテメエ、今俺にどういう反応をさせようとしたんだ?

 

なめてんじゃねえぞこの野郎!いつまで被害者ぶってんだコラ!お前もお前の両親も、ダラダラダラダラうるせえんだよ!

 

うつ病治療

人間はいつか死ぬんだ。お前も親も、必ず死ぬんだよ!兄は、命の尊さを教えてくれたんじゃねえのか?カレーを作らないとか、負の感情がうずまくような行動取りやがって、だからテメエみたない被害者ヅラしたカスが育つんだよボケが!

 

お前の兄は、お前ら一家が自分の死によって、被害者ヅラをして、被害者一家として負に支配されて生きていることを望んでるのか?だとしたらお前の兄なんか死んで当たり前だな。家族を道連れにしようと思う奴なんて価値なんてねえんだよクソが!兄の命を本当に尊びたいのであれば、お前が取っている行動は、クソ中のクソだクソが!』

 

ニワトリ

ちなみに、この程度の説教は日常茶飯事だよ!僕は怒ったら怖いからね!しかも、その『怖い』っていうのは別に自分では思ってなくて、大勢の人向けに用意している客観的な表現であり、本当に怒ったらもっとすごいことになるよ!

ぴよぴよ(ガクガクブルブル|д゚)…)

 

疾病利得に走ることの弊害

こんなケースは、氷山の一角だ。彼は常として自分が被害者であり、シード権があるということを盾にしながら、疾病利得に支配されて生きていこうとする愚かな人間だった。それに付き合わされた私が『本当の被害者』である、という発想は彼にはないのである。

 

『親がするべきだった教育を、私がするはめになった』という発想は、彼にはなかったのである。自分だけが被害者であり、疾病利得を乱用していいんだ。そう考えてしまうような自分本位な人間だった。

 

だから8年も時間が経ってしまっているのだ。その間、顕著な成長は見られていないのである。しかし、これがもし最初から疾病利得をふりかざしていなければ、もっと早くに成長することが出来ていただろう。

 

 

ニワトリ

この記事から更に2年の時間が経ったよ!残念ながら、彼の吃音はいまだに治らないし、自分の人格のコントロールもまだできていないね!ただ、疾病利得に走るのは間違いだという理屈は、ほぼ頭に入ったと言っても過言ではないかもしれないね!これからも長い治療が続きそうだ!

ぴよぴよ(頑張れっす)!

 

 

この章のまとめ
  • 疾病利得を主張すると、人生を棒に振ることになる。

 

 

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